FAQ
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Q. ELF/MAGIC、ELFINの手法は何ですか?
有限要素法でも境界要素法でもありません。
エルフの手法は、磁気モーメント法、表面電荷法、代用電荷法などを改良、統合した独自の手法で、積分要素法(ELF-IEM)と呼んでいます。
Q. 有限要素法との違いは何ですか?
有限要素法はマクスウエルの方程式の微分形を解きます。
ELF-IEM(積分要素法)はマクスウエルの方程式の積分形を解きます。
ELF-IEMは空間メッシュが不要です。
Q. 境界要素法との違いは何ですか?
境界要素法は境界のみを分割します。
境界のみの分割なので、凹凸のある磁性体や誘電体の解析が困難であり、
磁気飽和の取り扱いも困難です。
ELF-IEMは領域を分割するのでこのようなことはありません。
Q. 表面電荷法との違いは何ですか?
表面電荷法は境界要素法に近い手法です。
ELF-IEMは表面電荷法の手法を併用し、
電位を与える電極など精度の良い部分を利用しています。
Q. 磁気モーメント法との違いは何ですか?
磁気モーメント法は高速に解けますが、磁束の流れが乱れることがあります。
ELF-IEMは磁気モーメント法の手法を取込み、
独自の改良を重ねて、高速で高精度の解が得られるようにしました。
Q. この計算手法の開発者はだれですか?
弊社の矢野と朝井です。
Q. ELF/MAGICが得意とする問題は何ですか?
磁石は磁気モーメントとして表せるので計算は容易です。
電線は1本1本を直接表すこともできるので、高精度に計算されます。
空間メッシュが不要なため、漏れ磁束や空間磁場の計算は容易です。
運動する物体の扱いも空間部にメッシュがないため、リメッシュは無用です。
大きな機器の中に小さな機器が置かれているような解析も、
単純に機器部のみのモデルで計算できるので、
空間でのメッシュの連続性を考える必要がなく容易です。
Q. ELFINが得意とする問題は何ですか?
電極は電極表面のみを分割し、解析式を使用しているので
簡単に精度よく計算できます。
誘電体は多面体要素で分割できますので複雑な形状も正確に表現でき、
さらに、高い誘電率でも安定して精度良く計算できます。
Q. ELF/BEAMが得意とする問題は何ですか?
荷電粒子が飛ぶ位置に空間メッシュがなく、
粒子点での電場・磁場をソースからの解析式で計算するので高精度で計算できます。
Q. 節点数、要素数の制限はありますか?
9,999,999までです。
実際にこのような細かいメッシュで計算することはありません。
Q. 解析事例の要素数が有限要素法に比べて少なくないですか?
ELFシリーズは有限要素法と比べて少しの要素で高精度の解析ができます。
まず、空間メッシュが不要です。
さらに要素1個1個が表す状態は有限要素法とは全く異なり、
非常に少ない要素で解析できます。
たとえば要素1個で全空間の解析ができる場合もあります。
Q. プリ・ポストはどのようなソフトウェアが必要ですか?
付属のプリ・ポストのみを使って形状データの作成や結果の表示が簡単にできます。
付属のIEmeshにはELFシリーズのモデル作成に便利な機能が満載です。
IEmeshでは既存のモデルの変更や、複数モデルの結合も簡単です。
Q.入力データはどのようにして作成しますか?
IEmeshで磁性体などを要素分割します。(空間は要素分割する必要ありません)
MaiEditor3で要素以外の入力データを作成します。(MaiEditor3は作成された要素に対して必要なデータを要求します)
Q. マトリックスを解く速度はどのぐらいですか?
同じパソコンでも新しいバージョンの実行モジュールほど速く計算できます。
これは、バージョンごとにその時点での最新CPUの性能をフルに引き出せるよう
チューンしてあるためです。
14000元(1.5GB)の密行列マトリックスを解く場合の例です。
使用パソコンの CPU Xeon E5-2630v3 8コア(単位 秒)
ELFシリーズ番号 | 4.2 | 3.8 | 3.6 | 3.3 | 3.1 |
---|---|---|---|---|---|
リリース時期 | 2014年 | 2012年 | 2009年 | 2007年 | 2006年 |
並列化数 8 | 7 | ー | ー | ー | ー |
並列化数 4 | 12 | 20 | 36 | ー | ー |
並列化数 2 | 21 | 38 | 65 | 65 | 185 |
並列化数 1 | 42 | 71 | 127 | 135 | 356 |
Q. マルチコアのPCのメリットはありますか?
ELFシリーズは高度に並列化してあります。
そのため、マルチコアで計算すると、ほぼ全ての部分で高速化されます。
使用パソコンの CPU Xeon 16コア
並列化数 | 16 | 8 | 4 | 2 | 1 |
---|---|---|---|---|---|
マトリックス組み立て時間(速度比) | 4.0 | 3.3 | 2.5 | 1.6 | 1.0 |
マトリックスソルバー時間(速度比) | 10.0 | 6.5 | 3.6 | 1.9 | 1.0 |
空間磁場計算時間(速度比) | 11.0 | 6.5 | 3.6 | 1.9 | 1.0 |
Q. どのようなPCがおすすめですか?
OSは64ビット。
メモリーは32GB以上。(メモリーが大きいほど要素が多い問題が解けます)
CPUは世代の新しいCore-i、Xeon。
Q. どのようなCPUが高速ですか?
CPUの世代が新しいほど高速です。
CPUのコア数が多いほど高速です。(最大並列化数の制限があります)
CPUのクロックが速いほど高速です。
メモリーが大きいと非線形解析の効率が上がります。
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